♥ 心の鏡

小さな女の子が、しゃがみこんで毛虫に話しかけています。そして、顔を上げて

お母さんに言いました「今、毛虫さんが『おはよう』って言ったよ。ふさふさの毛を

ふって『いってらしゃい』って言ってくれたよ」。もちろん毛虫はしゃべりません。

手を振るように、毛を振ることもないでしょう。それでもこの女の子には、そう聞こ

え、そう見えたのです。どうしてでしょう。

それは女の子が毛虫を気持ち悪いとも汚いとも思わず、むしろ好意を寄せて

いたからです。その気持ちがあるから、挨拶の言葉が聞こえ、毛を振ったように

も見えたのでしょう。

相手に対して好意を持っていれば、その人の表情や対応は心地よいものにみえ

ます。笑顔を向けてくれたり頭を下げてくれたりと見えるでしょう。

反対に、相手に少しでも苦手意識を持っていれば、その態度が気に入らないと

感じる事でしょう。相手はそんなつもりではないのに、あなたには「にらんだ」とか

「無視した」という態度に見えてきます。


これはあなたの心が、相手という鏡に映り反射しているのです。人間関係を円滑

にする秘訣は「無邪気な子どもの心」なのかもしれません。

“長所を見ながら周りの人と接しましょう”
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(株)コミニケ出版「月刊朝礼」より